骨の矯正
美容に関するTVや雑誌などでたびたび登場する「骨盤矯正」や「小顔矯正」
実は骨盤矯正や小顔矯正には医学的根拠はないとされています。
骨盤や頭蓋骨に限らずどんな骨でも手で押したくらいで動くものではありません。
小顔矯正の場合、施術のあと確かにマイナス1センチになったりといかにも頭蓋骨が矯正されたように思えますがほとんどがむくみが原因です。
骨と違い体内の水は簡単に動きますから一時的にサイズダウンしますが、すぐに元通りです。
つまりやっていることはむくみ解消のマッサージでしかないのに小顔矯正と謳い、高額な料金設定をしているのです。
中世の拷問
かつてパラフィンは理想的な素材と思われていました。
注入も簡単で面倒な切開手術も必要がなかったためです。
また、少なくとも当初は、体内に入れても悪影響がないとされていました。
ニューヨークの神経科医とウィーンのは19世紀末のほぼ同時期にパラフィンを用いた実験をしました。
理想の素材パラフィンの噂は医療関係者のあいだに広まりました。
しかしのちに日光を浴びるとよくないことが分かってきました。
さらに悪いことに、パラフィン治療を受けた大勢の患者が「パラフィン腫という癌に冒されはじめてしまいました。
パラフィンの除去は注入よりずっと困難な作業だったので、患者は傷だらけにさ、医師たちは動揺しましたが、それでも理想的と思えたパラフィン注入治療を簡単には諦めませんでした。
そのかわり、素材を変えたり、注入方法や温度を変えたりして実験をくりかえしました。
パラフィンとワセリンを混ぜたもの、ワセリンのみ、ワセリンとオリーブ油などが試されました。
パラフィンだけを使用した例は「まるで中世の拷問」だとまで言われることになりました。
注入による整形
ヒアルロン酸注入と聞くと思い浮かぶのがしわの治療ではないでしょうか。
ヒアルロン酸はもとより体内に存在しており、主に細胞同士を結び付ける役割を受け持っています。
そのため安全性が高いといわれています。
体内に注入されたヒアルロン酸は数か月から1年程度で吸収されるため、プチ整形と呼ばれることも多いようです。
最近ではしわ取り以外にもした瞼に注入して作る涙袋や胸に注入する豊胸、唇に注入する場合もあります。
注入法と聞くともう一つ思い浮かぶのがボトックス。
こちらはボツリヌス菌という神経毒を薄めて作られたもので、筋肉に作用し、しわを無くします。
もちろん人体に悪影響の無い濃度に薄まっていますので問題なく使用できます。